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令和4年度 学校保健委員会

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 2月9日(木)令和4年度の学校保健委員会を開催しました。  内科校医沼田先生より。水分補給の大切さを話していただきました。新型コロナウイルス感染症の療養期間中に、柔らかいものをたくさん食べている関係もあり、復帰後に、お腹の痛みを訴える児童が多くなっているというお話がありました。そのほとんどの要因は、「便秘」だそうです。ときには、心の風邪の症状の児童もいますが、水分不足による腹痛がほとんどのことです。そのため、毎日の水分補給を心掛けるようにしてほしいとお話をいただきました。  歯科校医佐久間先生より。歯肉炎の児童が増えている。年齢が上がるにつれて、虫歯から歯肉炎になりやすくなっている。校医として、6年生の授業を行っており、直接児童に話ができるというのが、とても貴重な機会と感じているそうです。子どもたちには、自分の体について関心をもつことが大切だと話をしてくださっているとのことです。他の体の部位に比べ、歯は後回しになることが多いようですが、成人した後で、問題が起きやすいのも歯ですので、大切にしてほしいと話をいただきました。  耳鼻科校医矢部先生より。耳鼻科健診のために耳鼻科に受診されるご家庭が多いが、わざわざそんなことをしなくてもよいそうです。家で耳掃除を行っていくと、鼓膜を破ってしまう可能性もあるので、耳掃除をしなくてよいと医師として判断しているそうです。また、今年の花粉は、10年に一度の大量が予想されているので、アレルギー性鼻炎などの症状については、早めの受診をおすすめしたいとのことです。  スクールカウンセラーの河野先生より。 講演「子供と繋がり、力を伸ばす〜子どもの可能性を伸ばすための、保護者の知識と技術〜」  子育て親子関係がとても大切である。  認知テストの動画から、人間の錯覚について、話をいただきました。ロックオン・ロックアウトという現象で、「人間は、見たいものをみる」ようにできているそうです。そのため、人間の脳は、自分にとって価値のあるものや脅威に感じるものを捉えるようにできていて、上手に手抜きをしているそうです。  脳には、三層構造がある。ここ数年の、コロナパンデミックや戦争という脅威で、長い間知らない間に扁桃体優位の思考が続いている。 ⇛「ストレス過多+視野狭錯」でネガティブな面が優位に意識に上がる認知フィルターが出来上がっている。 上記のようなエビデンスや背景があり、  日々、大人は子どもを見る目が厳しくなっている、できていないように見えてしまう思考になりつつあるそうです。  自己イメージに関わる2つの自己評価がある。 1 セルフ・エフィカシー(自己効力感)自分の「能力」の自己評価 2 セルフ・エスティーム(自尊心・自己肯定感)自分の「価値」の自己評価  子どもの成長過程において、大人は次第に「能力」=「価値」というように子どもを評価していく。  人間は防衛本能上、意識しなければ脳の手抜きでネガティブなものを注視してしまうようにできている。その素材でネガティブな自己イメージができる。そのため、「光る素材、可能性、希望、才能」が見逃される。対応策としては、第三者をたくさん繋いでいく。  毎日より充実して創造的でいるために。  子どもの肯定的な側面をみて、コミュニケーションをとる。これからは、自分自身に対しても、子どもに対しても、否定的な言葉を使ったり、けなしたり、さげずんだり、欠点を攻めたりすることはやめましょう。  つい否定的なことを言ってしまったら、「次は〇〇〇と言おう」といって、前向きに修正すればいい。  すぐに、自分のせいにしがちな思考をやめましょう。  鍵は、「前頭前野を働かせる」=「意識的である」ということ。  一番よいのは、運動を行うこと。運動したあと、スッキリすることがある。それは、やる気や意欲に関連するドーパミン、安心感に関連するセロトニンを分泌させ、前頭前野を刺激する。 ・子どもと関わる際は、自分の思考や感情が過去の慣習からか、ネガティブになっていないかチェックする ・自分の状態をニュートラルにする ・子どもの感情に共感し、洞察しニーズを把握する。  多くの保護者にご参加いただき、ありがとうございました。今回は、来場やmeet参加と2パターンを用意しての開催となりました。また次年度に向けて、児童の健康上の課題を解決することができるように、進めていきたいと思います。


【添付ファイル】

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